ヴァン・ガーデン物語 【著】冴條玲 【絵】雫月ユカ様

■ 第四節 危うい同盟 ■≪ 第二章 神殿の少女 ≫
 
「ふうん――?」
 ひざまずくゼルダを胡散臭げに眺めたヴァン・ガーディナが、尋ねた。
「何を企んでいる? 昨日の今日で、よくも、私にひざまずく気になったな」
 ゼルダは美しい光を宿した、魅了の力の強い瞳で、ヴァン・ガーディナを見た。