賢者様の仲人事情≪外伝≫

ヴァン・ガーデン物語


ハーケンベルク

◆ カムラ帝国皇帝 ◆

最愛の妃だったアーシャの忘れ形見であるゼルダへの愛情が深い。一方で、黒幕と知りながら、ゼルシアを次の皇妃としたり、その皇子ヴァン・ガーディナを皇太子に就けることも厭わなかったりと、なぜか、本心を隠す姿勢を徹底している。その真意は誰も知らない。
アーシャ・クラレットフェザー

◆ カムラ帝国故皇妃 ◆

傾城の美姫にして人を導き育む素養に恵まれていた、亡国の姫君。
ハーケンベルクの最愛の妃であっただけでなく、側室達からも慕われ、敬愛されていた。
しかし、ゼルダがまだ幼いうちに暗殺されてしまった。
ゼルシア・ランガーディア

◆ カムラ帝国皇妃 ◆

世紀の悪女、妖しく麗しい美貌の毒蛇。銀髪。紅の瞳。
神殿で打ち据えられ、死に掛けていたところをアーシャに救われる。
アーシャの口添えで、当時はまだ皇太子だったハーケンベルクの後宮に入った後の功罪たるや、目覚しいものがある。皇太子ハーケンベルクを滅ぼそうとしていた弟皇子シャークスを返り討ちにしたのを契機に、カムラ史上でも稀に残酷な血の粛清を繰り返すようになる。
その彼女こそが崩壊しかけていたカムラ帝国を立て直したのか、地獄にしたのかは、誰にもわからない。
テッサリア・フォレスト
カムラ皇帝ハーケンベルクの何の後ろ盾もない側室ながら、『無敵のテッサリア』と呼ばしめた元女官長。皇帝の信任も厚い。
アルディナン

◆ カムラ帝国第一皇子 ◆

【父親】 ハーケンベルク
【母親】 アーシャ

優秀な皇太子として期待されていたが、母皇妃の死の真相に迫ったがために、暗殺されてしまった。
弟皇子であるゼルダとヴァン・ガーディナを慈しんで、よく面倒をみていたアルディナン皇子の死は、両皇子に深い悲しみとショックを与え、両皇子を希代の死霊術師にしてしまうのだった。
ザルマーク

◆ カムラ帝国第二皇子 ◆

【父親】 ハーケンベルク
【母親】 アイジェリス

クレール戦役からの凱旋前夜、勝利を収めながら、ゼルシア皇妃に暗殺されてしまった。
クローヴィンス・フォレスト【18-19歳】

◆ カムラ帝国第三皇子 ◆

【父親】 ハーケンベルク
【母親】 テッサリア

口癖「めんどくせぇ」

【将来の夢】 世界制覇
【好きなもの】 マリクリシーヌ
【嫌いなもの】 勉強とか作法とか
【誕生日】 8月5日≪獅子座≫

カムラ帝国の上流階級の子弟が集う名門校を首席で卒業するも、それはある意味で表向き。在学中に起こした騒動の数々は、もはや伝説の域で、あわや退学の事態も多々あった。
その度に、クローヴィンスの代わりに謝って回ったり、クローヴィンスを半殺しにしたり、面倒をかけ続けたクリシーヌに、卒業式の日に大輪の薔薇の花束を抱えてプロポーズしたとか。
後宮内容は正妃クリシーヌのほか、側室が二妃。子供はまだいない。

クローヴィンス「卒業したばっかだっつの。子供がいちゃおかしーだろ。断っとくが、ゼルダのはいか様だ」
お兄様のよからぬたくらみ。
ヴァン・ガーディナ【17-18歳】

◆ カムラ帝国第四皇子 ◆

【父親】 ハーケンベルク
【母親】 ゼルシア

お言葉「プロフィールを知られるのは好きじゃない。私に興味を持たないことだね、さもないと――」

【生まれ】 真冬

母妃ゼルシアに殺害されたアーシャ皇妃と兄アルディナンを愛していたため、残されたゼルダの拒絶を受け、愛した人々を死に追いやった責め苦に耐えかね、死の秒読み(死霊術師として危険な状態)に入って死に掛けたことがある。父皇帝ハーケンベルクが命懸けでそれを救うが、ヴァン・ガーディナはその際、崩壊しかける己が精神を守るため、亡くした人々のことを忘却してしまう。それがさらにゼルダを誤解させ、憎まれてしまっている。
容姿端麗、頭脳明晰、巨大な猫を飼い続ける完璧にして優麗なる皇子様。
ただし、クローヴィンスに言わせれば猫のデカさが足りず、ゼルダに言わせればその正体は超ド級Sの変態だとか。マリに言わせればふつうにゼルダを可愛がる、兄弟思いの優しい兄皇子だとか。
諸説の真偽は定かではない。
ゼルダ【15歳】

◆ カムラ帝国第五皇子 ◆

【父親】 ハーケンベルク
【母親】 アーシャ

【将来の夢】 お妃様と子供達に囲まれて、愛されて幸せに暮らすこと。
【好きなもの】 綺麗な女の子
【嫌いなもの】 悪党な某兄皇子
【生まれ】 春

物語の主人公。母皇妃や兄皇子を次々と暗殺した現皇妃を失脚させ、兄弟と神殿を守りたいが、孤立無援となってしまった。
そこで、サンジェニ侯爵令嬢と、神殿からはサクリファイスを妃に迎えて、仇敵ゼルシア皇妃と闘うための権力基盤を固めにかかる。
その矢先、皇帝命令が下り、悪の皇妃が皇太子に据えんとする、悪徳な兄皇子ヴァン・ガーディナに仕えなければならなくなって――?
マリ・ダナ【13-14歳】

◆ カムラ帝国第六皇子 ◆

【父親】 ハーケンベルク
【母親】 エディファーナ

【将来の夢】 人々の暮らしを豊かにして、喜ばれること。(天候など、自然とつき合う分野で)
【好きなもの】 優しい人、甘いもの、二人の綺麗な姉。他にもたくさん。
【嫌いなもの】 怖いこと、悲しいこと、痛いこと、苦しいこと。
【誕生日】 10月23日≪天秤座≫
サンジェニ侯爵令嬢【三姉妹】

◆ クラリッサ【19歳】 ◆

アルディナン皇太子の元婚約者。皇帝と父侯爵にゼルダとの婚約を勧められるが、政略結婚なのも、ゼルダが年下で後宮持ちなのも、万事が気に入らずに全力で断る。
ところが、妹のアデリシアがゼルダに夢中になると、気持ちが揺れて、結論を先延ばしにする。

◆ カレン・カイザー【17歳】 ◆

サンジェニ侯の懐刀。ザルマーク皇太子はじめ、多くの貴公子達を虜にして、社交界に君臨した。ミドル・ネームはカイザー湖という小領を、孤島に立てられた別邸ごと、ザルマーク皇太子に貢いでもらったことに由来する。他の貴公子達からの贈与品も凄まじいことになっている。

◆ アデリシアーナ【14歳】 ◆

甘えっ子の末姫で面食い。ゼルダが大好き。
姉姫が断ったので、夢の皇子様と結婚できて大喜び。
白い結婚なのがやや不満だったものの、その方が夜会でちやほやされると気付き、最近では終始、笑顔が絶えない。
顔が良ければ何でもいいのか、ゼルダの変態にも引かない逞しさも持ち合わせている。
しかし、素直で一途なアデリシアは、よもや断ったはずの姉姫が、ゼルダを横取りしようかどうか考え中だなんて、思いもよらない。